夫と2歳の娘と暮らす、ごく普通の主婦・里沙子。
ある日、乳児虐待死事件の補充裁判員に選出される。


被告の水穂に自分を重ね合わせていくうちに、
家族との関係に疑問を抱きはじめ…


夫も子供もいないけれど、
里沙子の思いつめていく感じはすごいよくわかる。


孤立して追いつめられると
被害妄想的な考えでさらに自分を追いつめてしまう。


正直、読んでいてしんどい。
苦しくなる。


里沙子は人の目を気にするタイプ。
自分が変だったから、相手がこんなことを言ってきたんじゃ…とか
言葉の裏を読もうとしたり。


自分に自信のない人は相手がどう思うかばかり気になり、
自分がどう見られるかしか興味がない気がする。


そしてその弱みにつけこむモラハラ夫・・・


“相手といったって、恨みのある相手でもなければ、何かの敵でもない。
ごく身近な、憎んでもいない、触れあう距離に眠るだれかを、
自分よりそもそも弱いとわかっているだれかを、
痛めつけおとしめずにはいられない、そういう人がいるなんてこと。”


あー、怖すぎる。




【著者に訊け】角田光代氏 サスペンス長編『坂の途中の家』